【医療従事者監修】ニキビ治療の種類を解説!原因・部位別の治療方法も併せてご紹介

子どもから大人まで抱えやすい肌トラブルのひとつがニキビです。正しく治療をしないと、肌に赤い跡がずっと残ってしまう恐れもあります。また、ニキビは治ったと思っても、同じ箇所に繰り返しできる「ニキビループ」も厄介です。ニキビやニキビ跡にお悩みの方に、ニキビができる原因、種類、そして治療方法を解説します。

この記事の監修者
渋谷院 副院長
野口 なつ美
目次

ニキビの種類

ニキビの種類はさまざまで、症状の進行レベルによっても分かれます。治療前に今お悩みのニキビはどの段階のものなのか、原因や特徴を確認してみましょう。また、「思春期ニキビ」「大人ニキビ」といった、世代によって分かれたニキビの特徴も解説します。

ニキビの進行レベル

種類見分け方特徴
初期ニキビ肉眼では確認できない。肌の内部に皮脂が溜まりやすくなっている。男性ホルモンの過剰な働きや乾燥によって、肌のバリア機能が低下している。
白ニキビまだ白くて小さなニキビ。白い膿が溜まっていて、次第に皮膚が膨らんでいく。角栓によって毛穴が詰まり、内部の皮脂が十分に排出されずに、溜まってしまう。
黒ニキビ白ニキビの皮脂が空気中で酸化するため、黒ずんでいる。鼻や小鼻にできることが多い。毛穴が開き、毛穴内部に溜まっていた皮脂が皮膚に表出してしまう。
赤ニキビ赤みがかった凹凸ができる。きちんとした治療をしないと、ニキビ跡が残る恐れがある。白ニキビの状態から、アクネ菌が皮脂を栄養にして増殖する。赤く腫れ、炎症を起こしてしまう。
黄ニキビ赤みのある腫れや黄色がかった膿。あごや頬、髪の生え際などに多い。白ニキビや赤ニキビの炎症が激しく悪化し、化膿してしまう。黄色い膿が外へ出ようとする。

思春期ニキビと大人ニキビの特徴

 ニキビは世代別でも種類が異なります。20歳を境に分けて「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」の2つがあり、それぞれできる場所や原因も違います。簡単にそれぞれの特徴をチェックしてみましょう。

思春期ニキビの特徴

・中学生から20歳前後までの成長期にできやすい
・額や鼻の周りなどの「Tゾーン」にできやすい
・男女ともに、男性ホルモンによる皮脂分泌が一時的に増加することが原因
・身体の成長過程で毛穴がまだ小さく、皮脂が詰まりやすい

大人ニキビの特徴

・20歳以降の大人にできやすい
・口周り、あご、頬、首などの「Uゾーン」にできやすい
・不規則な生活はじめ、睡眠不足や食生活の乱れ、ストレスなどが原因
・ライフスタイルの変化やメイクの習慣で、肌の状態が変わる

あなたの症状はどのレベル?ニキビ診断で確認してみよう

ニキビの重症度診断

軽度片顔に炎症性のにきびが5個以下
中度片顔に炎症性のにきびが6個以上20個以下
重度片顔に炎症性のにきびが21個以上50個以下
最重度片顔に炎症性のにきびが51個以上
参考:慶応義塾大学病院医療・健康情報サイト「にきび(尋常性ざ瘡)」

部位別に見るニキビの種類

ニキビは部位ごとに、特徴や原因が異なります。ここでは画像と合わせて、部位別にニキビの種類や原因を解説していきます。

顔のニキビ

顔のニキビ

顔のニキビは「髪の生え際」「Tゾーン」「鼻」「口周り」「頬」「顎・フェイスライン」にできやすいものです。 顔はもっとも目立つ部位なので、触ってしまうことでニキビを繰り返してしまうケースも珍しくありません。 皮脂詰まりや乾燥、ホルモンの乱れやや洗顔料のすすぎ残しなど、部位によって原因もさまざまです。 そのため部位ごとに原因を見極めて、正しい処置を施すことが重要です。

主な原因
・髪の生え際:皮脂、洗髪剤
・Tゾーン:皮脂詰まり、乾燥、前髪による刺激や整髪料の汚れ
・鼻:毛穴の皮脂詰まり
・口周り:乾燥、胃の働きの低下や不調
・頬:乾燥、生理などによるホルモンバランスの乱れ、髪の毛や寝具の接触による刺激
・顎、フェイスライン:皮脂汚れ、洗顔料のすすぎ残し

首ニキビ

首のニキビ

首のニキビは、首の前後にできます。首は衣類で擦れやすく、紫外線にも当たりやすい部位です。 また首の後ろは自分ではなかなか見えず、洗い残しがそのままになってしまうことも多くあります。 さらに首のニキビは衣類との擦れや汗などの影響により、治りが遅かったり、悪化しやすい点も厄介です。

主な原因
・ホルモンバランスの乱れ
・すすぎ残し
・血行不良
・紫外線

胸ニキビ

胸のニキビ

胸は意外とニキビで悩む方が多い部位です。汗をかきやすいため蒸れやすく、皮脂分泌も多いことが原因として挙げられます。 思春期ニキビは皮脂分泌が原因のほとんどですが、大人ニキビの場合はそれ以外が原因と考えられます。

主な原因
・汗や皮脂による汚れ
・下着や洋服の化学繊維
・下着の締め付け
・肌に合わない、または刺激が強すぎるボディソープやシャンプー・ストレス、生活習慣の乱れ
・ストレス、生活習慣の乱れ

背中ニキビ

背中のニキビ

背中のニキビは治りにくい点が特徴で、年齢や性別に関係なくできるものです。 また皮脂腺も多いため、ニキビが悪化しやすい部位でもあります。 自分の目で見て確認できないことで、ケアがおろそかになりやすい点も要注意です。原因はさまざまなので、しっかりと見極めて正しいケアをすることが重要です。

主な原因
・皮脂や汗
・乾燥
・睡眠不足
・食生活の乱れ
・ストレス
・真菌(カビ)

お尻ニキビ

お尻のニキビ

デリケートゾーンに近いお尻のニキビは厄介なもの。座ると痛みを感じたり、日常生活に支障をきたす場合もあります。 悪化すると痛みが増すため、気づいた段階で早めのケアが必要です。 一般的には蒸れやすい、暖かい季節にできやすくなります。

主な原因
・汗や汚れの詰まり
・下着による蒸れ
・下着や服による摩擦
・体重による負荷
・不規則な生活
・食生活の乱れ

ニキビ治療の種類について

ニキビの治療と一口に言っても、多くの種類があります。どれを選べばいいかと悩めばいい方も多いでしょう。

ここでは大きく分けて「内服薬」「外用薬」「美容外科での治療」の3つに分けてご紹介します。

内服薬

・イソトレチノイン
・渋クリニキビスペシャル内服
など

ニキビの症状に合わせて、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑える効果のある抗菌薬や漢方を処方します。ただし腹痛胃腸障害めまいなどの副作用があるため注意が必要です。

また、皮膚のターンオーバーを早める効果や皮脂分泌を抑制する効果が期待されるビタミンA誘導体の飲み薬は重症のニキビに対して有効とされています。

外用薬

・デュアック配合ゲル
・クリンダマイシン(ダラシン)
・ベピオゲル
など

外用薬には、アクネ菌の増殖を抑える抗菌薬や白ニキビや黒ニキビなどに効果的とされる薬などさまざまな種類のものがあります。

抗菌薬の場合、副作用はほとんどありませんが、毛穴の詰まりを改善する薬の場合、副作用として皮膚の乾燥や紅斑などがみられる可能性があります。また、薬の種類によっては、妊娠中や授乳中に使用できないものもあるため注意が必要です。

美容外科での治療

渋谷美容外科クリニックでは、ニキビに対して下記のような治療を行えます。

・ダーマペン4
・イオン導入
・ケミカルピーリング
・フラクセル2
・Eマトリックス
・フラクショナルCO2レーザー
・Vビーム
・ヴィーナスフラクショナル
・渋クリオリジナル内服
・イソトレチノイン
など

当院では、ニキビの症状や患者さまが抱えるお悩みに合わせて、最適な治療をご提案いたします。ニキビにお悩みの方は、まずはカウンセリングから医師にご相談ください。

【渋谷美容外科クリニック】お悩み別に見る!ニキビの治療事例

ニキビ跡の赤み、色素沈着、シミの治療法ニキビ跡の凹凸肌、毛穴の開きの治療法
・外用薬
・内用薬
・ピーリング
・レーザー治療
・ビタミンCイオン導入
・外用薬
・ダーマペン
・ピーリング
・レーザー治療
・フラクショナルレーザー

ニキビ治療は、原因除去治療(予防)、炎症ニキビの治療、ニキビ跡の根治療など、種類がさまざまです。ニキビの進行状況やできている場所に合わせた治療方法を、いくつかご紹介します。

ニキビ跡の赤み、色素沈着、シミの治療法

BEFORE

AFTER

ニキビ跡の赤み、色素沈着、シミの治療法
・外用薬
・内用薬
・ピーリング
・レーザー治療
・ビタミンCイオン導入

肌のターンオーバーによってニキビ跡の赤み、色素沈着、シミは薄くなります。しかし、メラニンが肌の真皮まで達している場合、自然治癒は難しい状態です。色素沈着は、専門クリニックが取り扱う外用薬ピーリングビタミンCイオン導入などで改善可能です。

ニキビ跡の凹凸肌、毛穴の開きの治療方法

BEFORE

AFTER

ニキビ跡の凹凸肌、毛穴の開きの治療法
・外用薬
・ダーマペン
・ピーリング
・レーザー治療
・フラクショナルレーザー

クレーター状の過剰に開いた毛穴は、炎症による肌組織の破壊が原因で、一生治らないと思われがちです。 しかし、専門クリニックで受けられる、肌の再生力を高めるフラクショナルCO2レーザーなどの方法で治療可能です。

ニキビができる8つの原因

体質や肌質によって差はありますが、ニキビができる原因は明確です。 ニキビ予防や正しいケアのためにも、原因はしっかりと押さえましょう。 ここではニキビができる8つの原因をご紹介します。

①皮脂、角質、汚れ

皮脂は人によって分泌量が異なりますが、毛穴に詰まることで炎症を起こしニキビができます。 また角質や汚れが詰まることでも、同じように炎症を起こします。 これらが毛穴に詰まることで皮脂の排出を妨げ、膿が溜まることでニキビの状態が徐々に悪化していくのです。 特に皮脂の過剰分泌が起こりやすい思春期は、ニキビもできやすい年代です。

②乾燥

大人ニキビは思春期ニキビと反対に、乾燥によってできやすくなるものです。 肌が乾燥していると皮膚のうるおいをキープするために、皮脂の分泌を促します。 これが過剰に分泌されてしまうことで、皮脂が毛穴に詰まりニキビへと進行してしまいます。 そのため皮脂がない状態が良いわけではなく、乾燥も同様にニキビ発症の大きな要因となるものです。

③ストレス

ストレスはニキビできやすくなるだけでなく、ニキビの鎮静も遅くなってしまいます。 ストレスはまず体の調整を優先するため、肌の炎症を抑える効力が低下するのです。 これによりお肌の免疫力が低下し、ニキビの炎症が進行。さらにお肌が再生しにくく、ニキビ跡にもなりやすくなってしまいます。

④生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れは食生活の乱れによる栄養不足、睡眠不足がニキビ発症に大きく関係します。 脂肪分や糖分の過剰摂取ビタミンB不足には要注意です。 またカロリー不足もお肌に栄養が行き渡らず、ニキビができやすくなります。 そして睡眠はお肌の修復に欠かせないもの。 不規則な睡眠や夜更かしは、お肌のターンオーバーの遅れや、肌細胞活性化に必要な成長ホルモンの分泌低下の原因です。

⑤ホルモンバランス

思春期や女性特有のニキビは、ホルモンバランスの乱れが原因です。 思春期はホルモンバランスが崩れやすく、皮脂の過剰分泌が起こりやすくなります。 一方女性は、生理前にホルモンバランスが崩れやすいものです。 さらにホルモンはストレスや食生活などでも乱れやすいため、日々規則正しい生活を心がけましょう。

⑥間違った肌のお手入れ

頻繁な洗顔は必要な皮脂が不足し、余計な皮脂分泌が促されることでニキビが発症する原因となります。 そしてクレンジング不足は、毛穴汚れによりニキビができやすくなります。 またお肌は刺激に弱いため、強く擦る洗顔もNGです。

⑦紫外線

紫外線はお肌が毛穴詰まりしやすくなるだけでなく、ニキビの炎症も促進します。 日焼け止めだけではカバーできない部位もあるため、ビタミンCビタミンB2も積極的に補いましょう。

⑧冷え

冷えの原因は、血行不良による代謝の低下です。これは結果的にお肌の栄養不足や乾燥ホルモンバランスの乱れにも直結します。 そのため荒れやすい肌質となってしまい、ニキビにも悩まされやすくなってしまいます。

ニキビの予防はセルフケア、治療は専門クリニックで!

ニキビができる主な原因は皮脂の過剰分泌ですが、その種類やできる部位はさまざまです。 思春期ニキビや大人ニキビなど、世代によって異なる特徴もあります。 ニキビは普段のスキンケアや生活習慣による予防が大切です。 しかし、セルフケアでは限界もあり、専門クリニックでの治療が必要な場合もあります。 早期改善を望む方は、一度渋谷美容外科クリニックへご相談ください。

ぜひ一度渋クリの無料カウンセリングへお越しください。オンラインでも無料相談も承っておりますので、ぜひ気軽にご利用ください。

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西暦峯岸 季清 医師の経歴
03年日本大学医学部医学科卒業
03年日本大学医学部付属病院麻酔科入局
05年昭和大学病院形成外科入局昭和大学病院関連病院に勤務
13年渋谷美容外科クリニック横浜院 副院長就任
14年渋谷美容外科クリニック池袋院 院長就任
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